アレックス、フランサを欠いても、チームは目指すべきサッカーができた。
それも、現段階においてはかなり高いレベルで。
見所のとおりに、
フランサの所に翔
サイドに高木
アレックスの所に河井
の形。
ボール回しでペースをつかみ、効果的なサイドチェンジ、ロングボールで揺さぶる。
河合が引いて適度にボールにからむため、相手の前線からの守備もターゲットを絞ることが出来ない。
翔のゴールは、そのボール回しから相手を揺さぶり、吉田のレベルの高いクロスで勝負あり。
前半はほぼパーフェクトで終える。
後半も、引き続きエスパルスペース。
ハーフタイムで何らかの対策をしてくるかと思ったが、鹿島にその気配なし。
60分、鹿島は選手交代により中盤の底を固め、同時に柴崎のプレーを比較的自由に変更した。
彼は非常にいいアクセントになるし、将来日本を背負う選手候補の1人だ。
彼が起点となるような使い方のほうがチームとしてもっと機能するだろう。
彼が前に向いてボールを持つようになり、視野の広さから一瞬流れも持ってかれた部分もあった。
しかし、インターセプトから高木のゴール
さらに、高原の頑張りから高木のピンポイントクロスに大前が合わせダメ押しの3点目。
いつも言うが、90分試合を作ることがエスパルスの目標。
この試合も後半から高原が出てチャンスを演出したり、サイドが適度に上がりゲームを支配することできた。
今年1番の試合と言っていいだろう。
この時期のチームとしては、かなりレベルが高く、文句なしの試合だっただろう。
そして、メンバーが変わっても同じようなサッカーができるというチームの底上げも出来ている。
ベンチのメンバー、ベンチ外の選手達もモチベーションが高く、チームとして監督の目指す方向を向いていると感じる。
次節は、首位の仙台戦。
仙台の強さは、波が少なく個々の選手の頑張り。
しっかりボールをまわし、しっかりペースをつかみたい。
そして、仙台攻略の鍵は、サイドの1対1の勝負がポイントとなる。
バランスを崩すためには、サイドのほころびを浮き彫りにし、サイドチェンジで、真ん中からの攻撃と多彩な攻撃で打開したい。
1試合1試合、チームとして成長しているし、個人個人のモチベーションも高い。
まだ、順位のことは考える時期ではないが、少し仙台が抜けているだけに、アウエイでも勝っておきたい。
終わりに
解説者も含め、今のエスパルスのサッカーについて
前線からの守備、早いチェックで相手の目を摘み、チャンスを演出する。
攻撃的な守備を評価する一方、日程が過密になったり、暑い時期にこのサッカーが出来るか?
という疑念を抱いている、口にする人がいる。
この部分、私は心配していない。
というより、それを解決できるだけの段階に来ている。
90分追い続けるサッカーでは、確実に持たないだろう。
フォワードだけがボールを追っているようでは、確実にコンディションは崩れるだろう。
しかし、エスパルスのサッカーは、
ゆっくりディフェンスラインでボールをまわし、サイドチェンジとロングボールで流れをつかむ。
相手には、頭も身体にもストレスを感じさせるサッカーだ。
試合の中である程度ボールを支配できれば、ボールを追う時間は少なくなる。
選手間の距離・連携が整うことで、早いチェック、無理の無い守備となりスタミナなどという問題はなくなるだろう。
そのために1つの指標は、バックパスだ。
ジュビロ戦のあとにも書いたが、守備でも攻撃でも、イメージの共有が出来ていないと感じた場合はリセットの意味でバックパスは、チームを落ち着かせる。
無理な攻撃で、流れが変わりチームが浮き足立つより、一度、林に戻してから組み立てなおすことで、精神的・肉体的にもプラスに作用するだろう。
安定してバックパスが出来ているうちは安心して観ていられる。
そして、それが今のエスパルスの指標の1つである。
まだまだ、完成系には程遠いが、手の届くところまできているし、バックアップメンバーにも浸透しつつある。
大きな楽しみだ。