スペイン戦、勝利の要因:オリンピック日本代表

 

 

見事に、スペインを撃破!
ボール支配率は圧倒されたが、対等以上に戦うことが出来た。

 

それでは、この勝利の要因は何だったのか?

 

ラッキーとまではいかないが、全てがうまくいった!うまくいかせた!
ということに尽きる。

 

 

以前のブログで今後の問題点をいくつか挙げた。

~~ メキシコ戦後のブログ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
守備に関しては、メキシコの早いつなぎに翻弄され気味だったが、早いプレスでまずまずやりたいことも見えた。
プレスに関しては、連携も大事になってくるため、これは試合を通じてプラスに働いていけばいいだろう。
https://www.s-pulse.tv/1170
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プレスのかけ方が、メキシコとの試合より数段によくなった。
永井に目が行くが、永井にあのプレーができたのは、プレスの連動によりボールをもった選手が、ほかにパスできないことで焦り、ミスを誘発させたことに他ならない。

そして、東と大津の起用。
東に関しては、オリンピック最終予選でお役御免の選手の1人であった。

もともと持っている資質としては場を読む能力があるが、ゲームメイク、スピード、仕掛けなど代表で求められているものと資質に差があり、アジアの枠を超えることは厳しい状況であった。
しかし、最終選考以降、危機感というものもプラスされてか?自分の色が出始めた。
トゥーロンで守備面の問題が出たことで、彼に求めらるものが変わったともいえるだろう。

前線にはテクニック、スピードを兼ね備えた選手が多い。
そこで、彼の良さであるサポート役としての任務が任された。
状況を見る、走る、しっかり詰める、スペースを空ける、プレスの連動も彼の動き、働きによるものである。
それは、後ろにいる山口、扇原へのフォローにもなった。


大津もしかり。
トップでは正直、使いづらい存在ではあるが、彼の気持ちや動きの質は前線からのプレッシャーとしてはいいものがある。
メキシコ戦でも点を取り、そして、この試合でも、貴重な1点を獲った。

彼が試合後に涙を見せていたのは、勝ったことによるうれしい涙だったのだろうか?
これ以上、イングランドで試合出られない悔し涙ではないだろうか?
それくらい、怪我の状況が重いようにも感じる・・・・・・。
とは言え、
ただのうれし涙であれば
「まだ、予選だよ!」っと笑顔で叱っておこう。
次の試合以降も出られるようでれば、そちらの方が日本にはプラスになるのが・・・・。
診断を待つしかない。

 

 


~~ ベラルーシ戦後のブログ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この試合、1つ、チームとしての形にしたいであろうプレーが何度か見受けられました。
永井へのロングフィードです。
後ろでボールを回し、相手の裏に永井がサイドへ流れながらボールをもらうというはっきりした意図のあるプレーを何度か試しました。
もう少し、他の選手との連携で、ワイドにスペースを作る必要がありますが、なんとなく形になりそうです。
https://www.s-pulse.tv/1128
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最終メンバー決定後、永井のワントップを試してからこれが3試合目。
永井の一発にかける、ロングボール、グラウンダーのパス、そしてカウンター等、永井と出し手の連携が、著しくよくなり、完璧にハマった。
永井のスピードを生かす絶好の使い方を、このスペイン戦でできたことは、得点を取る取らないだけなく、相手ディフェンダーへの相当のプレッシャーになった。

ボールを回しながらテンポを作り、ゲームを組み立てるスペインに対して、ディフェンスでの球回し自体を不安にさせた一連の攻撃・動き、隠し玉ではなかったが、このタイミングでうまく形になったことは次にも使えるだろう。

 

 


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奇跡を起こすためには、前線でのポジションチェンジで、相手を翻弄すること。
サイドバックは、守備8・攻撃2の気持ち。
交代選手で、緩急をどれだけつかられるか?
https://www.s-pulse.tv/1115
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この日本代表のポイントを、ある解説者は
「サイドバック攻撃参加に尽きる」
と言っていた。

私は、それには反対の意見であった。アジアでは、それが通用するが世界はまた別。
前線にテクニックとスピードのある選手がいるわけだから、サイドバックの攻撃参加はあくまでもアクセントであって、前線でどう点をとるか?スペースを作り、グランドを広く使い仕掛ける、これに尽きると思う。

この試合、サイドバックは、攻撃参加より守備への意識、そして、アクセントとなる上り、非常にゲームへの読みもいいものがあった。

ポジションチェンジということにおいてはそれほど多くなかったが、
斉藤が入り、左ではいまいちいいプレーも出ず、また、守備面でもモタモタしていたが、右に移ることで本来のスピード良さを出せた。
連動性のあるポジションチェンジではないが、ゲームの中で修正しながら良さを出せたのはいいことだろう。

 

 


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相手は日本の研究をするだろうが、正直、解析できるほど日本チームは固まっていない。
そこを突くしかない。
https://www.s-pulse.tv/1115
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最後は、やはりこれだろう。
相手は、日本を分析してくる。
しかし、日本は先発メンバー自体も読みにくい位、メンバーが固まっていなかった。
また、上記3つのように、形になっているものが、試合前の段階で1つもなかった。

となれば、相手の分析の質は落ちる。
現実に、この動きをされ、非常に嫌だったと思う。
前線からのプレスでやりたいサッカーができなくストレスもたまる。

追う立場になり少しは良さがでるかと思ったが、カウンターからピンチの連続でどうしても一体感を出せない。

日本を甘く見たわけではないが、日本としては、試合前までにチームとしては形ができあがっていなかったというマイナス要素をうまく、プラスに変えられたことが本当に大きい試合であった。

 

 

これは、スペインに勝ったことで言えることだが、
この勝利で、グループ1位を目指す必要が出てきた。
というか、優勝はブラジルでほぼ決まっている。
ということは、メダルを取るためには、決勝までブラジルと戦いたくない。
グループ1位であれば、トーナメントで決勝まで、ブラジルとは戦うことはない。

 

 

ただ、そんなに甘くない。
日本の手の内をこの試合で見せた。
よって、相手は研究をしてくる。
そこをどういなすか?
また、女子同様、コンディションが一番大切となってくる。

 

 

最後に
決定力ということもいろいろ言われるだろう。

私は、心配していない。
1-0でリードし、11-10と数的にも優位で後半を迎えた。
ここでのポイントは”カウンターから追加点を取るような試合巧者ぶりを見せる”ことができるのか?であった。

実際的には点は取れなかったが、カウンターとしての形はいくつも見せた。
キーパーと1対1という局面も多々あった。

確実に崩せていた以上、点が取れていたら大満足であるが、心配材料ではない。

 

そして、この試合で選手たちの”やれる!”という気持ちにスイッチが入った。
危ない場面はそれほどなく、何をすればいいのか?何ができなかったのか?明確なビジョンと自信を持って次の試合に臨めるだろう。

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